柔軟剤(リンス)について
柔軟剤の効用
(効果)
家庭用の殆どの合成洗剤はアニオン界面活性剤が主成分でマイナスの電荷をもっています。洗濯した繊維の表面は水中でマイナスの電気を帯びています。そこにプラスの電気を持つ柔軟剤を入れると、プラスとマイナスが引き合って柔軟剤の成分であるカチオン界面活性剤が繊維の表面に付着します。すると、繊維面に親水基が付着するために表面は疎水基(親油基)に包まれた状態になります。その結果、滑りがよくなり衣類が柔らかくなります。また、柔軟剤の膜繊維に吸着した親水基部分は繊維上にたまった静電気を通しやすくするので、静電気防止効果も発揮します。
(注意)
柔軟剤を含ませると、繊維の表面は疎水基部分が外に向かって吸着するので、吸水性が悪くなる欠点が出ます。この欠点を改善するため疎水基部分に二重結合を入れてくの字型の疎水基を持ち吸水性に優れた界面活性剤が使われています。吸水性を強調した製品はこのタイプです。しかし、このタイプの界面活性剤は、風合いや静電気防止効果は従来の界面活性剤に比べると劣ります。
(使用方法)
濯ぎ工程の最後に投入ください、洗剤と併用はできません。製造メーカーの指示する濃度で濯ぎの水を少なく設定できれば良いのですが全自動の洗濯表示を設定してください。
柔軟剤を上手に使うことで繊維表面のコンデショニングを整えて快適な繊維環境を生み出します。また、抗菌効果や臭いの対策にも効力を発揮します。